会計ソフト 経理・会計

消費税免税事業者でも会計ソフトの設定は課税事業者にしておくのがオススメ

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消費税の免税事業者から課税事業者になると、会計ソフトの消費税設定も免税事業者から課税事業者に変更しないといけません。

ただ、免税事業者のときに免税事業者設定にしていてもメリットはありませんが、免税事業者のときから課税事業者設定にしておくことによっていくつかのメリットがあります。

 

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消費税設定を課税事業者にしておくメリット

免税事業者でも消費税設定を課税事業者に設定しておくと、次の3つのメリットがあります。

いつ消費税を納める課税事業者になるかが判断できる

消費税の課税事業者に該当するかの判断は、2年前の消費税の対象となる売上高(以下「課税売上高」といいます。)が1,000万円を超えるかであったり、直前期の上半期6ヶ月の課税売上高が1,000万円を超えるかどうかでおこないます。

つまり、免税事業者である期間の売上高で判定するということですから、免税事業者であっても消費税のことを意識する必要があります。

 

 

消費税の課税対象になる売上げしかないような事業者は、会計ソフトで課税事業者に設定していなくても、損益計算書の売上高を見れば2年後は課税事業者になることがわかります。

しかし、売上高自体が少ない事業者や居住用不動産の賃貸業で消費税の非課税売上高がメインの事業者など、毎期毎期課税売上高が1,000万円以下の事業者は、それだけでは本当の課税売上高に気づかない場合があります。

それは、事業用資産それも建物などの高額なものを売却した場合です。

事業用資産の売却による売却収入も消費税の課税対象です。しかし固定資産売却損益は決算書に出てくることはあっても、この売却収入は出てきません。

つまり、売上高のように決算書を見ただけではわからないところに落とし穴があります。

これを会計ソフトで消費税の設定を課税事業者にして消費税区分を課税売上高にしておけば、事業用資産の売却収入の見落としを防ぐことができます。

早い時点で納税義務者になることがわかれば事前準備や節税対策のやりようがありますが、その事業年度が始まってからや終わってからだと手を打てないことが消費税においてはよくあります。

なので、早い段階で納税義務者になることを知っておくことは重要ですね。

 

消費税の課税事業者になった場合の納税シミュレーションができる

消費税の納税額の計算は結構複雑で、単純に売上高に8%や10%をかけたら計算できるという単純なものではありません。

売上高の消費税から仕入れや経費の消費税を差し引いた差額で、納付する消費税額が計算できます。

売上高にも消費税の対象となるもの、消費税が非課税のもの、消費税の対象とならないものがありますし、仕入高や経費も同様にあります。

決算書にはそれらがごちゃまぜになって勘定科目ごとに合計されていますので、決算書を見るだけでは納税額がいくらになるかわかりません。

これを消費税の免税事業者のときでも、会計ソフトの消費税設定を課税事業者に設定しておけば、納税義務者になった場合にどれだけの消費税を納めることになるかのシミュレーションができます。

このシミュレーションができると納税額がいくらになるかを把握できるだけでなく、原則課税と簡易課税のどちらが有利か不利かのシミュレーションもできます。

簡易課税制度を選択するには、その課税期間が始まるまでに選択届出書を提出しなければいけないので、事前にどちらが有利か知っておく必要があります。

 

消費税のかかる取引かどうかの判断のトレーニングになる

消費税の課税対象となる取引かどうかの判断は場数をこなすしかありません。

イレギュラーな取引が頻繁に出てくるような業種でなければ、ある程度パターンで覚えることができます。

これを免税事業者のころからやっておけば、課税事業者になってから慌てて覚える必要がありません。

早めに消費税に慣れておきましょう!

 

会計ソフトの消費税設定のやり方

消費税の設定はソフトによって異なりますが、ここでは弥生会計での設定方法をご紹介します。

消費税設定

まず、設定→消費税設定→消費税設定と進みます。

 

事業者区分を「免税」から「課税」に変更します。

 

課税方式は「原則」、仕入税額控除は「個別対応」、経理方式は「税込」にします。

 

仕入税額控除は非課税売上がほとんどない場合や課税売上高が5億円を以下であれば「比例配分」でも構いません。

経理方式は免税事業者なので必ず「税込」にしておきましょう。

 

課税売上高の確認のやり方

消費税設定を課税事業者にして日々の取引を入力したら、課税売上高がいくらになっているかを確認しましょう。

集計→消費税集計表→消費税集計表と進みます。

 

消費税集計表が表示されますので【集計ボタン】をクリックします。

 

赤で囲った【差引計】と【合計】のクロスするところが課税売上高になります。

 

弥生会計と同様にMFクラウドやfreeeでも、事業所設定に消費税の課税事業者か免税事業者かの設定が箇所があり、消費税集計表で課税売上高を把握することができます。

 

まとめ

消費税の特徴として、過年度の課税売上高で納税義務を判断したり、適用を受けようとする課税期間が始まるまでに届出書を出さないといけないといったことがあります。

ということは事前に「いつ消費税を納めないといけなくなるか」や「どれだけの消費税を納めないといけないか」といったことを事前に知っておく必要がありますので、免税事業者でも会計ソフトの消費税設定は課税事業者にして、これらを把握しておくことをオススメします。

 

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